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久米島を中心にルアーフィッシング、エギングをメインに活動
久米島のショア、オフショア問わず釣れる時に釣れる獲物を狙っています。
ショアフィッシングでは基本的にキャッチ&リリースですが、旬の魚を美味しく食べる事も研究中。
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2014年08月12日

シガテラ中毒の恐怖

オイラのブログに於いて過去に何度かシガテラ中毒の危険性について書いてきたが、恐れていた事態が発生した。
オイラの友人でもある久米島のアングラーがシガテラ中毒になってしまった。

ここでシガテラ毒につておさらいをしてみよう。
シガテラ毒とは渦鞭毛藻と呼ばれる微細藻類が作り出す海洋毒の一種で、食物連鎖によって濃縮され、海の食物連鎖の頂点に位置する大型の魚類を食べた際に発症する可能性がある。
シガテラ中毒の詳細はコチラ

オイラの友人が食べたのはこの魚
シガテラ中毒の恐怖


バラハタ
沖縄ではナガジューミーバイと呼ばれ、島周りのジギングや餌釣り等で釣れるが、以前からシガテラ中毒の報告がある魚で、厚生労働省のHPにも有毒種として記載されている
詳細はコチラ

友人は50cm程のバラハタをバター焼きにして1/4程食べ翌日、体の倦怠感、食欲不振、ドライアイスセンセーションと思われる冷たいものを飲むと舌が痺れる症状が出た。
本人曰く「50kgの重りを背負っている様な体のだるさ」と、表現していた。

この事件があった日とまったく同日
別の友人からLINEを通じて「この魚食べられますか?」との質問があった。
写真には紛れも無いバラフエダイの姿が。
友人にはシガテラ中毒の危険性を指摘し返信、その友人は食べるのを辞めた為、シガテラ中毒の危険性は回避された。

色々調べていくとやはり沖縄でのシガテラ中毒の発生率はダントツであるが、データーとして残っているのは医師の診断を受けたものだけであり、潜在的なシガテラ中毒症状というのはかなりの数に上るのではないかと指摘されている。
実際に誰々がシガテラに当たったという話は良く耳にする。

シガテラ中毒の一番怖い点は死亡する事が殆ど無い為、軽くみられがちな点である。
しかし、毒性だけで言うならフグ毒の成分であるテトラトドキシンを上回る毒の強さであるという事。
また、人によって症状もまちまちで全く症状が出ない人も居れば、麻痺が残る人も居る。
症状が治まるのが早い人も居れば1年以上、その症状に苦しめられる人もいる。
発症して直ぐであれば活性炭投与や薬剤の投与で毒素を除去する事により症状を抑える事も可能だが、基本的な治療方法は見つかっていない。

にも関わらずシガテラ中毒に対する認識が甘いのである。

相手が生き物、自然だけに「絶対」は無いのだ。
ここの魚は大丈夫、自分は食べても当たらない、そういった慢心や誤った認識がシガテラ中毒が無くならない一つの原因ではないだろうか?
コチラには沖縄県衛生環境研究所によるシガテラ中毒についての事が書かれているので参考にしてみては如何だろうか
コチラをクリック
シガテラに関する言い伝えの検証も興味深い。

そしてシガテラ毒に関して一番懸念される事は今後、毒性を持った魚が増える可能性があるという事。
前にも記したがシガテラ毒は渦鞭毛藻と呼ばれる微細藻類が作り出すと書いたが、珊瑚礁が死滅すると死んだ珊瑚や石灰藻などに有毒渦鞭毛藻が付着し、周辺生物が毒化されるという報告がある。
久米島を始めとした沖縄の珊瑚礁は赤土の流出等によって沿岸の珊瑚が死滅した場所も多い。
そんな海域が今後もっと増えて行った時、シガテラ毒を持つ魚が増える可能性が大いにあるという事。

自然界は常にバランスを保って成り立っているが、そのバランスが崩れた時、大きなしっぺ返しを食らう事になる。


シガテラ中毒を回避する為には疑わしい魚を食べない事、万が一症状が出た場合には直ぐに医師の診察を受ける事(シガテラ毒の治療を行った事のある病院が望ましいが)
そして最低限のシガテラ毒に対する正しい知識を身に付けておく事だ。

症状が出た友人は「今後は島周りの魚は一切食べない!」と、言い切った。

それだけキツイ症状だという事も覚えておいてもらいたい。



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この記事へのコメント
ナガジューはいつも食べていますが、話を聞くと怖くなってきますね。
Posted by トキシントキシン at 2014年08月12日 11:03
>トキシンさん
君子危うきに近寄らず。

これに尽きると思います。他にも美味しくて無毒の魚も居ますから、わざわざ食べる必要は無いかと。
それでも食べたい場合は自己責任で

因みにネットで「トキシン」と検索するとマイトトキシンとかパリトキシンとかの毒が出て来ます(笑)
Posted by ぼびぃぼびぃ at 2014年08月12日 11:25
はじめまして。。

私は内地の人間ですが、今は沖縄に住んでます。このシガテラ中毒は内地では聞いた事もなかったです。

しかし、最近釣ったガーラ(ギンガメアジ)、ムネアカクチビ、ナガジュ―ミーバイ等)も食べようと色々調べたら、その危険があるとの事で持ち帰りましたが残念ながら破棄しました。
これらの魚は地元の仲間でも持ち帰って食べています。
しかし、色々調べたらブダイ系も危険・・・。
結構な数が対象になっていますよね。

症状が重いようなので今後も注意したいと思っています。
Posted by むねぞうむねぞう at 2014年08月12日 13:32
>むねぞうさん
初めまして。
バラフエダイに関してはシガテラの危険性が良く知られているので市場では流通しませんが、バラハタに関しては流通もしているし、釣り人も普通に持って帰って食べています。
しかし、危険性はある魚には間違いないので破棄したのは正解だったのではないでしょうか。
シガテラ中毒になりたくなかったら食べなければ良いだけです。
Posted by ぼびぃぼびぃ at 2014年08月12日 14:03
オレが住んでた南米でもシガテラ毒あったよ
でも不思議なのは、この島のカンパチはヤバイけど、少し離れた隣の島のカンパチはOKとか
同じポイントで〇〇ハタは毒があるけどよく似た◎◎ハタなら食べても大丈夫とか

食べないならリリースすべきなんだけど、殺してしまった魚を食べないのはやっぱりもったいないので、シガテラ試験紙みたいなキットが普及するといいね
Posted by げーての会々長 at 2014年08月13日 00:04
>会長
シガテラは毒化した渦鞭毛藻が作り出すので、毒化した渦鞭毛藻が無いエリアの魚類ではシガテラ中毒が発生しないらしい。
アメリカではシガチェッカーというキットが販売されているけど、検出出来るのはシガトキシンのみで、他の毒は検出不可能だとか。
Posted by 久米島貝殻シーサー久米島貝殻シーサー at 2014年08月13日 00:16
どうも、初めまして、ブログ観させてもらいました!

自分は今迄に7~8回シガテラ中毒しています!

もちろん強く当り3カ月位苦しんだ事も有ります!

しかし、自分の趣味で奪った命をただの無駄死にするのは釣り人として許せません!

食べないなら逃がす!また、大量に摂取しなければ症状も軽いので刺身で少し食べてみて2日ほど置いてから確認して食べる事をお勧めします!

熱帯、亜熱帯、温帯の海で生活している脊椎動物は全てに置いてシガテラの保有の可能性があるのでそんなに過敏に成る事もどうか思いますよ!
Posted by コッドハンターコッドハンター at 2014年08月15日 06:37
>コッドハンターさん
コメントありがとうございます。

今の世の中、食の安全性に関しては非常にナーバスになっているのが現状で、個人、企業を問わず危ない食材は避ける方向にあります。
シガテラ中毒という危険性が存在する以上、そのリスクを犯してまで食べる価値があるとは思いません。必要以上に神経質になる事は無いとしても、危険性がある魚種に関しては食べないほうが言いと思いますし、「大量に摂取しなければ症状は軽い」という素人判断は危険です。
勿論、食べないなら逃がす事は必要ですし、資源保護の意味からも無駄死にさせるのは良くない事です。最近ではリリース方法も色々工夫されていて、深場の魚を減圧させてリリースする方法もあるので何れ当ブログでも取り上げてみたいと思います。
料理店等でもシガテラ毒魚の認識があるにも関わらず料理として出してお客様が中毒を起こした場合、訴訟に持ち込まれると「予見しうる事象」として料理店側が敗訴している事例もあります。
ですから当ブログではシガテラ毒魚は食べないように注意喚起しています。

食べたいならあくまでも個人の責任に於いて食べて下さい。
Posted by ぼびぃぼびぃ at 2014年08月15日 09:00
お久しぶりですボビーさん!しばらく内側に引きこもっておりましたが、この度戻ってまいりました(笑)

僕も「シガテラ」という言葉にクラッときてしまう1人です。

シガテラ中毒についてまとめて、近々、職場で話そうと考えてまして、ボビーさんの記事がとても参考になっています。

シガテラによる潜在的な被害はかなり多そうですね。

調べていくうちにモンパノキ、ハマゴウに行き着きました。

地元に伝わる解毒法、対処法などご存知でしたらナイショで教えてくれませんか。(笑)
Posted by けむまき at 2014年08月29日 14:19
>けむまきさん
お久しぶりです。生きていたんですね(笑)
確かにモンパノキは古来より毒消しとしての効果が伝わっているのでシガテラに対しても効果があるかもしれませんね。
その辺りはけむまきさんの方が専門だと思うのでこちらこそなにか新たな発見がありましたら教えてください。
Posted by ぼびぃぼびぃ at 2014年08月29日 14:41
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